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猫のティム 第4回 〜それから編〜

(第3回からの続き)
翌日、ティムを迎えにいきました。
「ニュースが無いのは良いニュース」とも言いますが、病院から電話連絡などもなかったので、無事に終わっているだろうとは思っていました。

とはいえ、「痛がっていたらどうしよう」「ぐたったりと弱ってしまっていたらどうしよう」という不安はずっとありました。

再会

名前を呼ばれて診察室へ入ると、奥からケージに入ったティムを連れて先生が出てきました。
「止血のため、包帯をしているんですが、朝方に麻酔がきれた後、自分で包帯をとろうしたようで、取れかかってしまってるんです。もうほぼ止血されているので大丈夫だとは思うんですが・・。」
確かにティムをみると右足の包帯がとれかかっています。そして、鼻息を荒くしながら、ケージの中で、まるで仁王立ちのようなお姿。
麻酔が切れたあとは、割とやんちゃだったらしいです・・・。

「・・・たくましい。」

我が子ながら、そう思いました。そして、とにかく元気そうで安心しました。
病院のケージから、持参した私のケージに入れ変えようとしましたが、シャーシャー威嚇し、ちょっとでも手を伸ばそうとすると怒ります。 先生もたじろぐほど・・・。結局、
「このケージは、お貸ししますので、今日はこのまま連れて帰ってください」
と、病院のケージのまま帰宅することに・・・(^^;。



帰宅

帰りの車の中で
「ティムちゃん、がんばったね。ごめんね、怖かったね。でももうお家に帰るからね。」
と声をかけると病院の中での威嚇モードから一変し、ケージのヘリに体を摺り寄せ、「ニャーン・・・」と甘えた優しい声で返事してくれました。その声と姿があまりに愛おしく、今でも忘れられません。こんな私のことでも飼い主と少しは認めてくれたのかなと初めて思えた瞬間でした。

家についてケージから出してあげると、かなり嫌なのか、取れかかった包帯を自分ではずし始めました。 先生には、もし包帯をはずしてしまったら、無理につけ直す必要はないとも言われていたので、 ティムの自由にさせていました。(結局、一晩で両足の包帯が取れてしまったように記憶しています。) 麻酔がまだ少し残っていたようで、歩く時に、ちょっとだけふらつきはしましたが、特に問題はなく無事に手術を終えることができました。



変化

行動学の先生に言われた「よく噛む子になってしまう」という点は、その後、少しあったかもしれません。 もともと「甘噛み」の手加減をしらない子だったので、じゃれているときに噛まれてもかなり痛いのですが、注意を引きたいときなどには、今も足や手を噛もうとします。・・・ストレスはやはりあるのでしょう。

・・・でも、勝手な飼い主だと思われる方もいるかもしれませんが、私のほうが変わったかもしれません。心の底にあったティムへの恐怖心が全く無くなったのです。
飼い主の不安な気持ちがなくなると、そういうものは通じるのか、ティムとの距離がぐっと近くなったと思います。



それから6年

それから6年ほど経っていますが、ティムは元気にしています。今では、しょっちゅう喉をゴロゴロしてくれますし、甘えて膝にのっかりに来てくれますし、香箱座りもよくしています。我が家で安心して暮らしてくれていると思います。



感謝

「猫のティム」編のコラムは、この回で締めますが、最後に・・・。

ティムに出逢えたことに、本当に感謝しています。 むさしの地域猫の会のみなさま、ティムに引き合わせてくれて本当にありがとうございました。 また、こんな飼い主と一緒にいてくれるティムにも感謝しています。大好きです。

それから、ティムを以前飼われていた前の飼い主さんにも本当に感謝しています。
凶暴だったティムの姿を知っている身としては、手放さなければならなかったことも想像できますし、きっとつらく苦しい選択だっただろうとも思います。東日本大震災の後だったこともあり、あの地震が何かのきっかけになってしまったのかなと思ったりもします。

でも、ティムは元気にしていますので、安心してください。

もし、私がわがままを言えるとしたら、ティムの本当の誕生日はいつなのだろうか?、以前はどんな名前で呼ばれていたのだろうか?、 どんな子猫だったのか、きっと可愛すぎる子だったんだろうな、とか、私の知らない、出逢う前のティムについて知ることができたらなあと思います。

長くなりましたが、最後までお読みいただいてありがとうございました。
(今後もティムについてはいろいろ書きたいと思います。)



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