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猫のティム 第1回 〜出逢いと驚き編〜

ティムがもとは飼育放棄された保護猫だというのは紹介文に書きましたが、凶暴猫が甘えん坊の猫に変わるまでの経緯を書きたいと思います。 同じように凶暴化してしまった猫ちゃんに悩んでいる方に、少しでも助けにあればと思います。


出逢い

私がティムに出逢ったのは、今から6年前の2011年5月でした。東日本大震災が起きてから約2ヵ月ほど経ったころです。東京武蔵野市の むさしの地域猫の会 のボランティアさんから譲りうけました。
公園にケージごと置き去りにされたアビシニアンがいると連絡をもらったときは、内心「アビシニアンを置き去りにしちゃう人なんているのだろうか?きっと、アビシニアンに似た茶トラ猫ちゃんかな」くらいに思っていました。ですが、お見合いとして見に行くと、本当にそこにはアビシニアン猫がいました。2歳(推定)のオス、ルディの毛並みが美しいアビシニアン。

・・・一目でメロメロでした。

小さい頃、動物図鑑にアビシニアンが載っていて、幼心に「飼うならアビシニアンがいい!」と話していた自分を思い出しました。本当にアビシニアンが飼える日がくるなんて・・と少し誇らしく、うきうきした気持ちで里親になるお返事をしました。


驚き

猫はそれまでも実家で飼ってきていたので、猫については知っているつもりでしたが、ティムに出逢って、驚かされることが多々ありました。

まず、里子として受け入れてケージから部屋に離すと、私のあとをどこまでもついてきます。トイレにまで一緒に入ってこようとするほどです。 たいていの猫は、慣れない場所にくると、暗く狭い場所に隠れたりするものですが、ティムはまったく隠れるということがありませんでした。 アビシニアンは人懐こい、と聞きますが、本当にそう思います。 我が家にきて2日目にとった動画がありますので、載せておきますね。(今より痩せてます^^;)



次に、大食漢。。。
とにかくよく食べること、食べること。 なんでも食べるというわけではなかったですが、好みのカリカリやゼリータイプのウェットの缶詰などは、あげればあげるだけ食べてしまうので、分量を気を付けるようにしました。


驚きから恐怖へ

どこに行くにしてもくっついてくるようなティムでしたが、抱っこは嫌がりました。 また、撫でてあげても、嬉しいときの猫の喉ゴロゴロをしてくれることは少なかったですし、前脚を身体の中に隠す香箱座りをすることもありませんでした。

今から思えば、人懐こくしているようで、実はずっと警戒してたのではないかと思います。

里子に来てから、確か4日目あたりだったと思います。 私がベットで寝ていて、寝返りを打ったときに、私の足元めがけてティムがものすごい声をあげて襲い掛かってきました。何事かと思って、なだめようとしましたが、余計怒り出し、三度襲ってきて、ウーウーうなるので、ティムが落ち着くまでそのまま布団の中でじっとしていました。この時は、布団に守られて、怪我をすることはありませんでしたが、あまりの変貌に驚きと戸惑いを感じました。

実は、ティムは、私が里親になる前に、一度、別の方に里子に出されていたのですが、1日で出戻りになっていたのでした。その方の家には、数匹の先住猫がいたのですが、折り合いが全くつかず、1日で戻ってきたとのことでした。その話を思い出し、布団の下でうごく私の足を別の猫と勘違いしたのかなと思いました。



「猫が怖い」

凶暴化しても、しばらくすれば落ち着きを取り戻してくれるので、なんとか暮らしてしましたが、 物を落としてしまって大きな音をたてたり、洗濯物をとりこんで柔軟剤の香りがふわっと漂ったりしたときなどに、凶暴猫に変貌しました。それから次第に、何がきっかけで襲ってくるのかよく原因すらわからないまま、突然、豹変して襲われることもありました。さらに、私の友人や両親が家に遊びにきたときなどにも、機嫌が悪くなって、人に襲いかかろうとしたりするようになりました。

爪を切れば、襲われても大きな傷を追うことは避けられるのですが、爪を切ることすら、もう怖くてできなくなっていました。伸びきった長い爪で引っかかれるわけですから、私の生傷はどんどん増えていきました・・・。

「猫が怖い」

ーティムを飼ってから、こんな感情を初めて抱きました。

「爪なんて切れるじゃないか」と人に軽く言われたことがありましたが、確かに、たかが猫一匹に対してそこまで「怖い」なんて、通常は考えられないことだと思います。 私も、想像にしていませんでした。 でも、例えていうなら、虎やライオンの爪を切るような感覚です。 虎やライオンの爪を切れ、と言われて、簡単に切れますか? 起きているときには、ほぼ無理ですし、寝ているときに爪を切っていたとしても、いつ起きて襲い掛かってくるかわからな恐怖があると思います。
まさにそんな感じでした。



第2回へ続く